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毎年入金していた未成年の子名義の預金口座(相続税調査)

2022.11.01

毎年入金していた未成年の子名義の預金口座(相続税調査)

今回は、当時未成年であった嫡出でない子(愛人の子)の名義の預金口座に、被相続人が毎年一定金額を入金していたものが相続財産になるかどうかが争われた事案をご紹介いたします。(令和3年9月17日裁決)

事案の概要

今回の事案の概要は以下の通りとなります。

  • 被相続人Gは、平成29年1月に死亡し、その相続が開始した。
  • Gの法定相続人は、妻と子、並びに愛人Kとの子であるMであった。なお、Gは平成27年4月にMを認知していた。
  • Gは生前、平成13年8月吉日付の「贈与証」と題する書面を作成していた。
    その贈与証には、「私は平成13年より以後、毎年左記の4名の者に金○○○円を各々に贈与する。但し、法律により贈与額が変動した場合は、この金額を見直す。」と記載されており、子らの住所及び氏名が記載された上、Gの署名押印がされていた。
  • Kは平成13年8月10日、Gの依頼によりT銀行において、M名義の普通預金口座を開設した。
  • Kは平成13年~平成24年の各年に一度、Gから依頼され、贈与証による贈与としてU銀行のG名義の普通預金口座から現金○○円を出金し、M名義口座に入金していた。
  • M名義口座への各年の入金日は、H13.8.10、H14.5.13、H15.6.25、H16.11.9、H17.11.16、H18.8.4、H19.6.15、H20.8.12、H21.6.25、H22.5.28、H23.8.8、H24.6.28であった。
  • 平成29年10月30日、相続人らの間で遺産分割協議書が作成されたが、そこにはM名義預金の記載はなく、相続税の申告書にも相続財産としての記載はなかった。
  • 後日の税務調査において、M名義預金は相続財産であるとの指摘をうけた。

M名義の預金は本件贈与証により贈与されたものであるという納税者の主張

名義預金は本件贈与証による贈与であるという納税者の主

まず、納税者の主張は次の通りです。

以下のとおり、平成13年~平成24年の各年において、GからMへの贈与証による贈与が成立しているから、M名義預金は相続財産には含まれない。

  1. 本件贈与証による贈与は書面による贈与であり、贈与の時期は贈与契約の効力の発生した時である(民法550条)。
  2. 本件贈与証が作成された平成13年8月当時、Mは未成年であり、Gに認知された平成27年4月まではKが唯一の親権者として財産管理権を有していた。
  3. そして、Kは本件贈与証の作成当時にGから本件贈与証を見せられ、その贈与を受諾していた。
  4. その後、Kは本件贈与証に基づく贈与の履行補助者として、毎年Gに命じられ、Mの名義口座へ入金を行うとともに、Mの親権者として各年の贈与を受諾しており、平成13年以降の各年において本件贈与証による贈与が成立していた。
  5. Kは、Mが成年に達した頃に、毎年Gから贈与を受けていることを伝えた上で、当時、学生であったMの事務受託者としてM名義預金の通帳及び銀行印を保管していた。
  6. Mが成年に達した後も、Kを履行補助者としてM名義口座に入金されており、本件贈与証による意思表示を起点として一連の贈与が履行されていた。
  7. したがって、履行により贈与が取消しできない状態となっており、Mの成年後も本件贈与証による贈与が成立している。

M名義の預金は相続財産であるという税務署の主張

一方の税務署は次のように主張しました。

以下のとおり、平成13年~平成24年の各年において、GとMの間で贈与契約が成立していたとは認められず、MがM名義の通帳を実際に取得した時期は平成30年と認められるから、M名義預金は、本件相続開始日時点においてGに帰属し、本件相続財産に含まれる。

  1. 書面による贈与が成立したと認められるためには、その前提として贈与者と受贈者の合意が求められ、その上で贈与者の意思表示が書面によりされていることが必要となる。
  2. KはGの指示に基づき、M名義口座への入金を行っていただけと申述しており、M名義の通帳をMに渡す際には、GがMのために積み立てていた金員である旨を説明していたことから、その具体的内容を理解していなかった。
  3. そうすると、Kは、自身が行っていたM名義口座への入金が、Mへ贈与されていたものであると認識していたとは認められず、Gの指示に従いMの名義口座へ資金移動を行っていたにすぎない。
  4. したがって、Mが未成年者であった期間において、Kが、GからMへの贈与を受諾していたとは認められず、本件贈与証による贈与は成立していない。
  5. Mが成年に達した以降、Mが本件贈与証の内容を把握していたと認められる証拠はなく、またMは、平成30年にM名義預金に係る銀行印の紛失届を行ったことなどからすると、Mが、M名義の通帳を実際に取得したのは平成30年であったと認められる。
  6. したがって、Mの成年後も本件贈与証による贈与が成立していたとは認められない。

国税不服審判所の判断

国税不服審判所の判断

両者の主張を聴取し、事実関係を調査した国税不服審判所は次のように判断しました。

  • 本件贈与証はその記載内容からみて、Gが平成13年8月以降、Mに対して毎年一定金額を贈与する意思を表明したものと認められる。
  • そして、Kは、Gから本件贈与証を預かるとともに、Gの依頼によりM名義口座に毎年入金し、さらにM名義預金の通帳をMに渡すまでの間、管理していたことが認められる。
  • ところで、Mは毎年の入金が開始された平成13年当時は未成年であったところ、MがGに認知されたのは平成27年4月であるから、平成13年8月10日以降、Mが成年に達するまでの間におけるMの親権者はKのみであった。
  • 民法第824条《財産の管理及び代表》の規定により、Kは、Mが成年に達するまでは、Mの法定代理人として、その財産に関する法律行為についてその子を代表し、その財産を管理する立場にあったと認められる。
  • そうすると、平成13年当時、KはMの法定代理人として、Gからの本件贈与証による贈与の申込みを受諾し、平成13年~平成24年に至るまで、その履行としてKが管理するM名義口座に毎年入金されていたものと認めるのが相当である。
  • 以上のことからGとMとの間においては、平成13年当時、本件贈与証に基づく贈与契約が有効に成立していると認められる。
  • M名義口座は、平成13年8月10日に開設された後、平成24年までの間、Gからの入金以外は利息を除き他の入金は認められないことから、本件贈与契約の履行のために開設されたものであることは明らかである。
  • また、M名義預金の通帳及び印章は、当初から、Kが保管していたものである。そうすると、M名義預金は、本件贈与証に基づく入金が開始された当初から、KがMの代理人として自らの管理下に置いていたものであり、Mが成人に達した以降も、その保管状況を変更しなかったにすぎないというべきである。
  • したがって、M名義預金は平成13年の口座開設当初からMに帰属するものと認められるため、本件相続財産には含まれない。

毎年入金していた未成年の子名義の預金口座の判断基準

いかがでしょうか。
贈与契約は諾成契約のため、贈与者と受贈者の両者の合意が必要となりますが、未成年者への贈与は親権者が同意することで可能と判断されています。
また、未成年の子がその贈与の事実を知っていたかどうかは問わないということも、過去の裁決で示されています(平成19年6月26日裁決)。

未成年者へ贈与を行う場合、税務の実務においては、親権者の同意の証明が極めて重要であり、そのためにも親権者が同意したことを証した贈与契約書の作成が欠かせないものとなっています。
未成年者への贈与は税務調査での重点調査ポイントの一つといえます。
後日の調査で否認指摘されないためにも専門家のアドバイスを受けて実施することをお勧めいたします。

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