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相続専門税理士 服部 誠 の「相続情報マガジン」

一次相続と二次相続

2026.01.22

相続税を計算する場合、残された配偶者の生活保護を目的として、配偶者が相続する財産のうち一定の金額までは相続税がかからない「配偶者の税額の軽減」という特例があります。
配偶者にとっては相続税が免除される特例ですので大いに活用したいものですが、すべての相続においてこの制度をフルに活用して良いかは慎重な判断が必要です。
今回は、相続税の計算における「配偶者の税額の軽減」の特例について、事例を使って確認したいと思います。

「配偶者の税額の軽減」とは

相続税における配偶者の税額の軽減とは、被相続人の配偶者が相続で取得する正味の遺産額(財産額-債務額)については、次のいずれか多い金額まで相続税がかからないという制度です。

①1億6000万円
②配偶者の法定相続分相当額

例えば、次のようなケースで考えてみましょう。
【事例】
・家族構成:父、母、長男、長女
・父の所有財産:1億5000万円
・母の所有財産:5000万円
・父に相続開始(死亡)

事例の場合、相続人である母(配偶者)の法定相続割合は1/2となるため、上記②の金額は7500万円(1億5000万円×1/2)となります。従って、いずれか多い金額の1億6000万円までは母(配偶者)には相続税はかからないことになります。
今回の相続だけを考えると、母(配偶者)が父の遺産の全てを相続することで相続税をゼロにすることが可能となります。

二次相続への影響

父の相続を「一次相続」、その後の母の相続を「二次相続」とした場合、子供たちにとっては、父の相続時の相続税と母の相続時の相続税の合計2回の相続税を納めることになります。
つまり、相続税の負担を考える場合は、一次相続と二次相続の合計額で比較検討することが重要になるわけです。

ここで、一次相続と二次相続における相続税の計算上の違いをみてみましょう。

(1) 相続税の基礎控除額の違い

相続税の基礎控除額は「3000万円+600万円×法定相続人の数」の算式で計算します。
上記の事例では、一次相続では法定相続人が3人ですので基礎控除額は4800万円になりますが、二次相続では基礎控除額は4200万円に減少します。

(2)生命保険金・死亡退職金の非課税額の違い

被相続人が保険料を負担していた生命保険契約等の死亡保険金を相続人が受け取ったときは、「500万円×法定相続人の数」の金額が非課税とされます。
同様に被相続人の死亡によって相続人が被相続人の死亡退職金を受け取ったときも、「500万円×法定相続人の数」の金額が非課税とされます。
上記の事例では、一次相続では生命保険金と死亡退職金でそれぞれ1500万円の非課税枠がありますが、二次相続では非課税枠がそれぞれ1000万円に減少します。

(3)配偶者の税額の軽減

この制度を適用できるのは配偶者だけです。二次相続では配偶者はおりませんので税額の軽減の特例は適用できません。
この税額軽減が適用できない影響はとても大きいといえます。

このように、基礎控除額や非課税枠の減少等により、一次相続に比べて二次相続の相続税の方が一般的には高くなる傾向があります。

比較検討(上記の事例を前提として)

≪ケース1≫ 一次相続で母が遺産全てを取得する場合

  1. 一次相続の相続税:配偶者の税額軽減により相続税は0円
  2. 二次相続の相続税:一次相続で取得する財産1億5000万円と母の財産5000万円の合計2億円に対して相続税がかかるため、相続税は3340万円
  3. 一次と二次の合計:3340万円

≪ケース2≫ 一次相続で母が50%、子供たちが50%取得する場合

  1. 一次相続の相続税:母は税額軽減により0円、子供たち二人の合計で748万円
  2. 二次相続の相続税:一次相続で取得する財産7500万円と母の財産5000万円の合計1億2500万円に対して相続税がかかるため、相続税は1260万円
  3. 一次と二次の合計:2008万円

≪ケース3≫ 一次相続で母が30%、子供たちが70%取得する場合

  1. 一次相続の相続税:母は税額軽減により0円、子供たち二人の合計で1047万円
  2. 二次相続の相続税:一次相続で取得する財産4500万円と母の財産5000万円の合計9500万円に対して相続税がかかるため、相続税は695万円
  3. 一次と二次の合計:1742万円

いかがでしょうか。
母の所有財産5000万円を考慮すると、一次相続で母が取得する割合はなるべく低く抑えた方が一次相続・二次相続の相続税の合計額は少なくなる傾向が確認できます。
相続税が免除される特例ですので限度額までこの特例を使いたいところですが、配偶者自身が持つ財産の額によって二次相続の相続税が大きく変わる可能性があります。
そのため、一次相続で配偶者が相続する割合は二次相続の相続税も視野に入れて慎重に見極める必要があります。
今後の参考になれば幸いです。

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