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クリニックの経営改善に「ワイヤレスコール」を活用
2018.06.12
クリニック経営を改善するためには、さまざまな視点が必要となります。
たとえば、地域に応じた医療ニーズへの対応、医療サービスの質の向上、あるいは収益性や事業性の確保など、幅広い観点からクリニック経営の改善を検討する必要があるのです。
その中でも、とくに重要なのが“現場の対応”で、現場にいるスタッフが患者さんに寄り添ったサービスをきちんと提供していくことにより、クリニック経営の改善につながるケースも少なくありません。たとえ小さな工夫でも、改善へと結びつくこともあります。
では、具体的に、どのような工夫が必要となるのでしょうか。大切なのは、患者さんの視点に立って必要な施策を講じていくことです。そこで今回は、ちょっとした工夫からクリニック経営の改善につながった、ある医院の事例をご紹介します。
“付き添い来院者数”が多い医院
ある医院では、小児科を標榜していました。そのため、患者であるお子さん1人に対して、両親2人がついてくることも少なくありません。また、患者さんの兄弟姉妹なども一緒に来院されるなどの事情から、車で来院される方が多かったのです。
1人の患者さんに対して付き添いが多いことで、待合室はつねに混雑しています。
インフルエンザなどの感染症が蔓延している時期には必要に応じて隔離室へ案内していたものの、隔離室の数も多くないことから対応に苦慮していました。
電話呼び出し対応には限界がある
中には、他の患者さんからの感染を防ぐために「車内にいるから電話してほしい」と、電話番号を受付で申し出る方もいらっしゃいましたが、その都度電話をするのは受付担当の業務量の増加につながり、対応としては現実的ではありませんでした。
加えて、電話連絡をもらえるという安心感から、一旦医院を離れてしまい、逆に患者さんとの電話が繋がりにくくなることも想定されます。混雑している時期ほど、その対応だけで受付1人分の手が完全にストップしてしまいます。
「ワイヤレスコール」の導入で改善
待合室の混雑解消と院内感染防止を図るために、こちらの医院では「ワイヤレスコール」を設置することにしました。
ワイヤレスコールとは、「連絡」「呼出」「制御」などに活用できる、配線がない呼び出しシステムのことです。
ワイヤレスコールを導入することにより、受付時に「ワイヤレスコールを利用しますか」とひと声かけたり、隔離した方がよいが隔離室がいっぱいな場合には「隔離室が今満室でご利用できません。恐れ入りますが、もし車でお越しの場合にはワイヤレスコールをお渡ししますので…」と断りを入れた上でお渡しするなどをし、呼び出し操作一つで診察室へご案内することができるようになりました。
小さな改善から大きな改善へ
このように、クリニック経営の改善には、現場からの視点が欠かせません。
既存の問題点をきちんと把握し、必要な改善を加えたことが、感染を防ぎたい患者さんにも、スムーズに対応したいクリニック側にも貢献することとなったのです。
クリニック経営の改善には、こうした小さな第一歩が重要となります。
ぜひ患者さんと現場の目線を把握したうえで、今回の事例で紹介したワイヤレスコールの導入を検討するなど、患者さんとクリニック内の改善のための施策を講じてみてはいかがでしょうか。
税理士法人レガート 税理士 服部誠
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